A子さん(46才・専業主婦)の場合
15年間も夫とのセックスがなく、女としての自信が持てない…

 A子さんは結婚18年目。48才の会社員のご主人との間に2人のお子さんがいらっしゃいます。28才で結婚し、一人目のお子さんを産んだのが29才でした。ところが、二人目のお子さんを出産した直後から、ご主人が一切求めてこなくなったそうです。何度か「どうして?」とご主人に訊ねたそうです。はじめのころは「お前も育児で疲れているだろう」という答えでしたが、2年、3年と経つうちに「仕事で疲れているんだ」になり、やがては「お前はSEXのことしか考えていないのか!」、「お前みたいなおばさんとはSEXできない!」と罵倒されるようになったそうです。そう言われてA子さんはすっかり自信を無くし、以来ご主人にSEXのことについて話すことをやめてしまったそうです。しかし、40代半ばになり、このまま女としての幸せを味わうことなく老いていくことに耐えられなくなり、相談所のドアを叩いたそうです。

 ご主人の言葉に傷つきながらも、涙ながらに「私に女としての魅力がないのがいけないことはわかっています」と話すA子さんは本当にお気の毒でした。悩み疲れてはいましたが、決して見た目もおばさんではありませんし、健気でとても真面目な女性でした。ご主人が発した心無い言葉は、単に妻とのSEXが億劫な男の言いわけに過ぎないのです。にもかかわらず、ご主人しか男を知らないA子さんは、ご主人の言葉がすべての男の言葉だと思いこんでしまい、すっかり自信を無くしていたのです。A子さんと話して、今必要なことは、女性としての自信を取り戻すことだと思いました。そこで、奉仕隊員を紹介することにしました。A子さんの好みは「あまり背が高くない、爽やかなスポーツマンタイプ」ということでした。後日、A子さんの好みに近い奉仕隊員と会っていただきましたが、初日は4時間、喫茶店でA子さんのお話を聞くだけで終わったそうです。その報告のお電話でのA子さんの声は相談所での様子とは違い、とても元気がありました。「私のつまらない話をずっと聞いてくださったんです。話を聞いてもらえることがこんなにうれしいことだとは思いませんでした」。ご主人はA子さんの話すら聞いてあげていなかったのです。その後、A子さんはその奉仕隊員と2度会い、SEXまで行ったそうです。そして、「夫だけが男ではないことがよくわかりましたし、こんな私でも「キレイだ」と言ってくださる男性がいることもわかりました。今までは「もう46だ」と思って焦っていたけれど、今は「まだ46だ」と思えるようになりました。これからは夫や子どもに求めてばかりいるのはやめて、自分の時間を大事に生きていこうと思います」と、驚くほど爽やかな笑顔で報告に来てくださり、相談所を卒業して行きました。
 
B子さん(38才・会社員)
付き合っている彼と結婚したい…でも、未だに処女であることが恥ずかしい

 B子さんの悩みは、未だに男性経験がないということでした。大学卒業後、一流企業に勤め、一心不乱に仕事に打ち込んできたというB子さん。これまでにお付き合いした男性も2人いたそうですが、どちらともSEXが上手くいかず、そのまま別れてしまったそうです。決して男性嫌いなわけではないそうですが、一度もSEXが上手くできていないということがずっと心の片隅に引っ掛かっていて、30才になってからは男性とお付き合いすること自体が怖くなったそうです。ところが、つい最近、B子さんに新しい出会いがあったそうです。その方はB子さんの理想に近い人で、交際も順調で、そろそろ彼から求められそうな雰囲気だそうです。しかし、B子さんは自分がいまだに処女であることを恥じ、さらに今までSEXが一度も上手く行っていないことが気になり、その一歩が踏み出せずに悩んでしました。このままでは、以前の恋愛のように、また彼を失ってしまうのではないかと不安なのです。そこで、彼とのSEXの前に、自分がSEXできるかどうかを確かめたい、と相談にいらっしゃったのです。

 B子さんに限らず、最近30代40代で処女という女性の相談者はとても多いのです。B子さんの場合、過去のSEXのお話からすると、膣が非常に硬く狭い可能性が考えられました。特に年齢が高くなってSEX未経験の場合、その傾向が強くなります。そんな女性の体のことを考えずに強引に挿入しようとすると、非常に痛く、またなかなか挿入も難しいのです。経験豊富な男性であれば、指などで慣らしながら挿入するテクニックがありますが、B子さんの過去の恋人たちはそれほどの経験がなかったようです。そこで、経験豊富な奉仕隊員をご紹介しました。まず、B子さんのSEXへの恐怖心を取り除くため、SEX抜きのデートをし、気持ちがリラックスした時点で、ホテルへ向かったそうです。初回は挿入はせず、指などで慣らし、その後6回ほど回数を重ね、少しずつ体を慣らし、ついに挿入に成功したという報告を受けました。最後に報告に見えたB子さんの顔は晴れ晴れとして、「これでやっと幸せになれそうです!」と元気に卒業していかれました。
 
C子さん(53才・専業主婦)の場合
夫の浮気が許せず夫に慰謝料を請求! それでもまだ心の黒雲が晴れない…

 C子さんは結婚28年の奥さま。58才の会社員のご主人との間には3人のお子さんがいらっしゃって、皆さん成人しているそうです。ご主人はとても真面目な人で、家族にもC子さんにも良い父、良い夫だったそうです。ところが、1年前、ご主人の浮気が発覚。ご主人が聞きもしないのに自分の予定を話したり、入浴が念いりになったりといった、それまでにない行動が目につくようになり、不信感を抱いたC子さんがご主人の携帯電話をチェックしたところ、30代女性とのいかがわしい写真とメールが残っていたそうです。すぐにご主人を問い詰めたところ、相手は水商売の女性で、付き合いは半年前からということがわかりました。平身低頭で謝るご主人に、その女性と縁を切ることを約束させたC子さんでしたが、それだけでは気持ちが治まらず、なんとご主人に50万円の慰謝料を請求し、「もう二度と浮気はしない」という念書を書かせたそうです。さらに、その念書を、ご主人のご両親、子どもたちの前で読み上げたそうです。ところが、それ以来ご主人の態度がよそよそしくなり、以前のような会話もなくなったそうです。そんなご主人の様子を見て、まだ浮気相手と切れていないのでは、という疑いが湧いてきて、ご主人の持ち物や行動をチェックするようになったというC子さん。未だ浮気の確証は得ていないそうですが、この怒りをどこにぶつければいいのかわからず、かといってご主人と離婚する気にもなれず、相談所を訪れました。

 最初に言っておきたいのは、一番悪いのは、奥さまに簡単にバレるような浮気をしたご主人です。まず聞きもしないのに自分の予定をペラペラ話し出す、身だしなみに気を使い始める、奥さまの予定をやたらと聞いてくる、といった行動は、奥さまに「疑ってくれ」と言っているようなもの。さらに、携帯電話に明らかな証拠を残す。これは、覆面をせずに銀行強盗をするようなものです。捕まえてほしいの? 何がしたいの? と逆に聞きたくなります。これは男として最もみっともない行為だと言えるでしょう。奥さまの怒りも十分に理解できます。しかし、C子さんの落とし所がどこなのかもわかりませんでした。浮気を追求し、謝っているご主人に慰謝料を請求。さらに念書を家族の前で読み上げる。さらにその後もご主人をずっと疑い監視し続けている……これでは、夫婦関係がぎくしゃくするのは必至です。誰も幸せになっていません。私は、C子さんに「夫に上手に浮気をさせるのも、妻としてのテクニックですよ」とお話いたしました。30年近く真面目に働いてきたご主人の一度の浮気です。奥さまをないがしろにしているわけでもない。ならば、それはご主人がこれからも奥さまや家族のために頑張る活力剤だと思ってみてはどうでしょう?と。そもそも、夫婦間で最も大切なことは、エチケット・マナー・ルールなのです。それをキチンと話し合うべき。やってはいけないこと、やらなければならないこと、言ってはいけないこと、言わなければならないこと。それはいくら長年夫婦をやっていらしたとしても、ちゃんと話しあわなければならないことなのです。夫婦だからこそ、守らなければならないエチケット・マナー・ルールがあるもの。それは相手への尊敬でもあるのです。C子さんは、私の言葉に最初は戸惑っていました。しかし、奥さまがご主人を疑って、毎日探偵のように嗅ぎまわることの先にあるものはなんですか? 今、奥さまは幸せですか? ご主人をボロボロにしてやりたいのですか? と問いかけたところ、少しずつ気持ちの整理をはじめ、最後には「ああ、そうですねぇ。あの人はバカな浮気をしたけれど、ずっといい夫、いい父親でした」とおっしゃいました。奥さまにとって夫の浮気は、自分への裏切り行為であり、許せないことです。それを見て見ぬふりをするのは辛いこと。もう二度と、そんなツライ思いをしないためにも、夫婦でキチンとルールを決めることが必要です。C子さんも「夫と話し合います」と言って、帰って行きました。
 

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